基礎編:『運動制御システムから考える関節可動域制限の治療意義と徒手技術の基礎』

研修会内容
・講義:運動制御システムから考える理学療法介入点
・講義:関節可動域制限と治療理論の基礎
・実技:用手接触技術
・実技:筋モビリゼーション
・実技:関節運動技術

 

「歩く練習」だけではダメでしょうか??

歩く練習は、
「潜在的に優位な歩行パターンの再学習」、
「その歩行パターンが惹起される負荷(補助具)での筋収縮」、
「歩行動作で繰り返される自重負荷での関節可動域運動」、
「体力、筋持久力の向上」
という効果があります。

つまり、これらの効果によって目標達成が見込まれる場合は「歩く練習」だけでいい、と私は考えます。
しかし、逆に言うと、それだけでは解決困難な問題を有する場合は、「歩く練習」だけでは不十分になります。

具体的には、
「適正な姿勢・動き方の探索と学習」、
「身体図式、自己の定位の再構築」、
「情動反応、覚醒、注意の向上」、
「弱化筋の筋収縮を得る工夫」、
「制限因子に応じた関節可動域、アライメントの治療」、
などが必要になります。

こういった治療戦略を正しく理解するためには、まず運動制御システムを学ぶ必要がある、と私は考えています。

また、この中の「関節可動域制限の治療」において、一様に関節可動域運動を行っても、改善が得られるのは残念ながら一部です。

具体的には、関節可動域制限因子が「軟部組織の粘弾性」、「非神経原性筋収縮」、「軟部組織の軽度の癒着」、「(関節運動技術を修得しているなら)軽度の協調性の問題による関節構成運動障害」のときのみです。

では、「関節副運動の問題」や、「筋アライメントの偏位」、または「筋緊張亢進」や「筋spasm」を改善させるにはどうすればいいのでしょうか。

つまり、関節可動域制限を改善させるには「関節可動域制限の因子」を評価し、適切な治療介入を行うことが求められるのです。
先ほど関節可動域運動で改善すると述べた「軟部組織の粘弾性」や「非神経原性筋収縮」ですら関節可動域運動よりも効果的な治療プログラムがあるのです。

講義では、関節可動域制限の因子と効果的な治療プログラムについてデモンストレーションを交えながら解説します。

また、技術については、正しく関節構成運動を出すことや、正しく体表解剖を触察すること求められます。
 
これらの基礎技術がなければ私たちは患者さんの問題を正しく評価することができません。
そして誤った評価結果に対して、未熟な技術で治療を提供するので、スムースに改善するわけがないのです。

徒手技術の基礎とは、「触る(用手接触技術)」と「動かす(関節運動技術)」です。

実技では、これら基礎技術を学ぶことができます。

 

基礎編
「運動制御システムから考える関節可動域制限の治療意義と徒手技術の基礎」

 

研修会内容
・講義:運動制御システムから考える理学療法介入点
・講義:関節可動域制限と治療理論の基礎
・実技:用手接触技術
・実技:筋モビリゼーション
・実技:関節運動技術

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